はじめに

こちらのYouTube「水道水のカルキ抜きを検証」の補足説明です。

まず使用されている単位の説明からです。

mg/L(ミリグラムパーリットル)

今回の水質検査では「mg/L(ミリグラムパーリットル)」の単位が使われています。
これは、1Lの水に含まれる塩素の「mg(ミリグラム)」数を表します。
1mgは、1g(1円玉1枚分の重さに相当)の千分の1の重さです。
一般家庭の風呂の浴槽には約200Lの水が入りますが、この浴槽に0.2gの物質が含まれている時の濃度が1mg/Lです。

 

塩素の効能

塩素は水道水を消毒するために入れるものです。
病原菌等に対しては消毒効果がありますが、人に対しては影響はないとされています。
塩素は高い毒性を持ち、細胞膜にある脂質やタンパク質と反応して破壊することで細菌や微生物を殺します。
コレラなどの病気がほとんどの国で駆逐されたのは、塩素を含んだ水道水のおかげでもあります。

遊離残留塩素の基準

水道水質基準は、水道法に基づいて厚生労働省令によって定められています。
水道法第22条に定められた衛生上の措置として、厚生労働省令により水道水には遊離残留塩素を0.1mg/L以上保持することが義務づけられています。
東京都水道局では、残留塩素濃度を水道法で定められてい 0.1g/L 以上、水質管理目標設定項目の目標値である1mg/L以下を蛇口において常に確保できるように管理しています。

また、WHO(世界保健機関)の飲料水水質ガイドラインによると、塩素のガイドライン値は5mg/Lとされています。
このガイドライン値は、生涯にわたり水を飲んでも人の健康に影響が生じない濃度と言われています。

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追伸です

①ビデオの中で「塩素は揮発しない」と言っていますが、揮発するそうです。
汲み置きの水を数日放っておくと腐るのはその理由からとのことです。

②塩素の効能で「病原菌等に対しては消毒効果がありますが、人に対しては影響はないとされています。」と表記してますが、
これは水道局の発言をもとにしたものです。
病原菌も土壌菌も腸内細菌も、すべてほぼ同じものです。
病原菌だけを死滅させて、土壌菌や腸内細菌には無害ととれる言い分には納得できません。
みなさんも、ここのところを深く考えてみてくださいね。

私たちの腸内細菌の数は、戦前のヒトに比べて1/3になったと言われています。
これに伴い免疫力も当時のヒトより低くなっているはずです。
なぜ腸内細菌が減ってしまったのでしょうか?

腸内細菌の種類や数が減れば、確実に免疫力は下がります。