肥料に油かす(あぶらかす)を使ってたくさんの花を咲かせている愛好会の会員さんがいらっしゃいます。
月下美人と油かすは相性がイイのかもしれません。
今回は、その油かすについてです。

油かす肥料とは、

菜種(ナタネ)や大豆などのアブラナ科の植物の種から油を抽出した後に残ったカスの事を言い、日本に流通しているものの多くが菜種の油かすです。

窒素の含有量が多いのが特徴ですが、有機質が土壌に混ぜ込まれることによって得られる効果(微生物の活性化など)が油かすの特徴です。

油かすは、窒素が多く含まれている一方で、リン酸やカリの含有量は少ないので、リン酸は「骨粉」や「バットグアノ」「溶リン」などで、カリは「草木灰」などで補給してあげると良いでしょう。
骨粉入りの油かすもあります。

油かすには「未発酵」のものと、既に発酵をさせてある「発酵油かす」もあります。

未発酵の油かすの特徴は、

●土の中で発酵してから効果を発揮するので効き始めるまでに時間がかかる
●発酵する過程で熱やガスを発生させるので、根の近くに植えると植物を枯らしてしまう
●腐熟していないためカビやすい
●悪臭が強いので、コバエをおびき寄せてしまう
◎形状は「粉末・粒状・ペレット」など様々


日清 骨粉入り油かす 1kg
税込329円(Amzao  送料別)

発酵油かすの特徴は、

◎既に一度発酵・分解させてあるので、使用後すぐに肥料成分が溶け出す
◎元肥えよりも追肥えに向いている
◎油かすだけでは足りない成分を、骨粉や米ぬかを配合することで補っている商品が多い
●悪臭やコバエの誘引は未発酵よりややマシな程度で依然注意が必要
●形状に粉末タイプのものはない(粉末タイプの油かすがあればそれは未発酵のもの)


日清 醗酵油かすペチュニア柄 中粒 2kg
税込1,517円(Amzon 送料別)

まとめ

☆未発酵のものは、越冬前に鉢の上に撒くのが効果的です。
未発酵の油かすは、もともと春に効果が出ることを見越して、冬の間に屋外の樹木の根元に撒くことが利用法としてが多かったようです。

☆発酵油かすは、追肥えとして使えます。
花期前に撒くときは、「骨粉」や「バットグアノ」などのリン酸分を多く含んだものを混ぜましょう。
花芽が付きやすくなります。

どちらも匂いやコバエが発生しやすいので、特に室内で使用するときは注意しましょう。

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