月下美人の用土に使われる牛ふん堆肥のお話です。

牛ふん堆肥とは、牛のふんにワラやおがくずを混ぜ発酵させたものです。

植物の三要素といわれるチッ素・リン酸・カリがバランスよく含まれています。

肥料効果が低く、ゆっくりと長く効くので月下美人には最適です。

馬ふん堆肥も牛ふん堆肥同様に月下美人に使用できます。

鶏ふん堆肥は肥料効果が高く肥料やけを起こしやすいので月下美人には使用しません。

牛ふん堆肥は保水性や保肥力に優れており、土壌改良材として長く効き目を発揮します。

鉢植えの場合、2~3年で植替えするので、牛ふん堆肥は土壌改良材というよりは元肥えとして用います。

月下美人の用土には「完熟」の黒いサラサラした牛ふん堆肥を使用します。

未完熟だと、地中で発酵・分解が起こり、その熱やガスによって月下美人の根を傷める可能性があります。

月下美人には用土全体量の1~2割程度、牛ふん堆肥を混ぜます。

入れすぎるとチッ素分が過多となり土が酸性に偏ります。

葉や茎ばかりが成長して、花が咲きづらい土になってしまいます。